グリーンマックスは自作に重きを置いたメーカー
鉄道模型の車両はその多くが完成品の状態で販売されています。
購入してすぐレール上を走行させることができるのが利点ですが、その一方で自分の手で組み立てる楽しみを得られないのも事実です。その点、グリーンマックスの製品はその多くが購入者自身の手で組み立てから塗装までを行うことを前提としています。そのため、単に模型車両を走らせるだけではなく、自分の手で作る楽しみを満喫できるのが最大の利点です。車両以外にも、駅舎や住宅などのストラクチャー類も自分で組み立てる作りです。
他メーカーの製品と比べると改造が容易であり、既製品には無い独自の魅力を演出することも可能です。
グリーンマックスの鉄道模型製品の多くが購入者の手による組み立てを必要とした作りになっているのは、製造コストを低く抑える意味もあります。鉄道模型はお金がかかる趣味と言われていますが、その理由のひとつとして製造コストの高さがあります。一般的に外装の成形から塗装に至るまでを鉄道模型メーカーが行うため、製造ラインが大掛かりになりがちです。また、鉄道模型製品は他の玩具とは異なり、大量生産を行わないのが普通です。これらの理由から製品の単価が高額化しがちですが、グリーンマックスは鉄道模型製品の組み立てや塗装を省くことで製造コストを低く抑えることに成功しました。購入した人が自分で作るという手間がかかりますが、他メーカーよりも安いことから長らく日本の鉄道模型市場において大きな影響を持っていました。
現在では他メーカーでも低価格化が進み、安さという利点は薄れつつあります。しかし、自作の鉄道模型と言えばグリーンマックスというイメージは健在であり、自作や改造にこだわる鉄道模型ファンからの根強い支持も変わりません。